「ノクドゥ伝～花に降る月明り～」は、ウェブマンガが原作のラブコメでありながら、中盤以降は王位争いを描いたシリアスな展開に
原題は「조선로코-녹두전- 朝鮮ロコ-緑豆伝-」
- 放送年月日（韓国）：2019年9月
- 話数：全16話
原作マンガは、李氏朝鮮中期の文臣である鄭琢（1526年～1605年）の日記『避難行録』からインスピレーションを得て描かれた作品だそうです。
「雲が描いた月明り」の脚本家キム・ミンジョンの作品
口コミは高評価だけど、個人的にはイマイチ入り込めませんでした。
「雲が」もダメだったので、この脚本家さんが私には合わないのかなぁと・・・
決してつまらないわけではないんですけど、「雲が」が好きな人は楽しめそうかも
朝鮮中期、第15代王・光海君（クァンヘグン）の時代
王位をめぐる争いを描いたドラマなので、前半はラブコメ色が強いのですが、話が進むにつれ、だんだんとシリアスな展開に
この時代は、光海君と弟の永昌大君（ヨンチャンデグン）との王位争いがあって、永昌大君（ヨンチャンデグン）は殺されてしまいます。
まだまだ8歳くらいの幼い子供なのに、流刑で母親から引き離され殺されるという悲惨な結末に・・・、この時代の物語を描いたドラマに「華政」や「王になった男」があります。
「ノクドゥ伝～花に降る月明り～」では、史実に基づきながら、大胆なアレンジを加えた作品となっています。
離島で生まれ育ったチョン・ノクドゥ（チャン・ドンユン）
家を謎の武士集団に襲われ、刺客を追ってたどり着いたのが未亡人だけが住める寡婦村
真相を暴くために、女装してキム・ノクスンと名乗り、寡婦村に潜入
男装のヒロインというよくあるパターンではなく、チャン・ドンユンの女装
どう見ても男だけど・・・(;^_^A
と思いつつも、美しい、美しいから許す
特に泣き顔
ツーっとこぼれる涙
韓国の俳優さんって泣きの演技が美しくて、ほれぼれ
色白、きめ細かい肌、羨ましい～
ヒロインは、トン・ドンジュ（キム・ソヒョン）
見習い妓生として寡婦村の隣に住む女性
ドンジュの男装姿も出てきます。
ノクドゥと相部屋になり、最初こそ対立しますが、次第に惹かれあっていく
この辺は王道のラブストーリー
普通だったら、女性にトキメキを感じるなんて・・・とヒロインが戸惑ったりする展開になるのかなと思ったら、意外にすぐノクドゥが男とばれてしまいます。
そして、まさかのノクドゥがドンジュの母親に！
虫唾が走るくらいキモイ両班野郎（人殺し疑惑もあり）に水揚げされそうになったドンジュを救うためですが、養女とはびっくりの展開！
なぜかこの2人が母娘
ちゃんと「オムニ」って呼ぶのが面白い
どうみても姉妹だけど
ドンジュも秘密を抱えていて、王様の命を狙ったのもそのため
実はキム・ソヒョンちゃん、ちょっと苦手でしたが、このドラマの役はよかったです。
ドンジュに想いを寄せるチャ・ユルム（カン・テオ）
爽やか～、韓服が似合う♪
ドンジュの許嫁だったけど、ドンジュの家が没落してからは影から見守る存在
ノクドゥ、男とばれないためにとっさにユルムにキス
べろべろに酔ったドンジュは、キスシーンを見て「好きだ」ってみんなの前で叫んじゃうし
でも、ノクドゥとユルムのどちらに告白したかは謎
ノクドゥ・ユルム・ドンジュの三角関係になるとは思ってたけど、まさかのユルムを巡る三角関係状態に
ユルム、必死で逃げるし
想い人の養母に告白されても困るもんね
でも、すぐにノクドゥが告白を撤回して、驚くユルム
前半はコメディ色満載で面白いんですが、中盤以降、ノクドゥの出生の秘密や王座争いの話になってくると、なんだかイマイチ
ユルムの正体が、綾陽君（ヌンヤングン）のちの仁祖（インジョ）
クーデターを起こし、光海君を廃位に追い込み、第16代仁祖（インジョ）になる人物とわかると、一転してユルムが怖い、怖い
カン・テオ君、爽やかイメージしかなかったけど、このドラマではサイコパスっぽくて怖い
でも、演技のうまさが際立ってました。主役を食ってしまうくらい
コメディからだんだんとシリアスで重い展開になる韓ドラは結構あるけど、面白いドラマはホント面白い
でも、ノクドゥ伝は後半がイマイチだったかな
まず光海君が自己中すぎてイヤになった
「王になった男」でも狂気じみた王様として描かれてたし、そもそも暴君としてクーデターで廃位になる王様だから仕方ないのかもだけど
ノクドゥの気持ちが全然伝わらなかったのがイライラした～
ホント、自分の王座を守ることで頭いっぱいか！
心を許した友が、実の息子だってわかったら少しは喜べよー
っていうか、ノクドゥも結局は何をしたかったのかがよくわからなかった
自分を殺そうとした実の父親の王様を憎んで恨んで
でも、謀反を止めようとしたり
綾陽君もねぇ、ドンジュの武器を取り上げもせずに、部屋に閉じ込めて
そりゃ、逃げるでしょ！
なんだか、後半の綾陽君の起こした謀反のわきの甘さがねぇ
もちろん、史実通り結局は謀反を成功させて、次の王座に就くんだけど
それぞれのキャラの心情を描いてる割に、イマイチ伝わってこなかったなぁ
王様アホだし、どうせなら王位に就いたって孤独の地獄しか待ってないって言ってんなら、ノクドゥを死んだことにして逃がして幸せを祈るとかしてほしかった
それでも、最後はハッピーエンドで良かった
このドラマの見どころは、チャン・ドンユン君の女装とカン・テオ君のワルの演技だけ？
あと王様役のチョン・ジュノ
昔はコミカルな役柄が多かったけど、最近はすっかり渋めになりました。
全体的になんとなく物足りなさを感じたのは、中国ドラマ「如懿伝」と並行して視聴してたせいかもしれないけど。
「如懿伝」は悲しくて切なくて、超ヘビー内容だったからね
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